番外編銀の匙
先週の銀の匙、切り取って前のと合わせてホチキス止め…のはずが、ついもう一度読んでしまう。
先週の読んだときは、舞台と登場人物の紹介で終わりか、あと1話でどう持ってくんだろう?って思ったけど、今週読んで、最初から読み返して、あー!上手いなー!としみじみ思った。
そういえば夏の番外編のときも、前半はフツーに読んでて、後半で上手ェ…!ってうなったんでした。
今回、前半は起承転結の起だけ。
転は馬追いで結はオチ。では承は?
私はアイヌのペクシのおっさんの台詞だと思う。
理不尽に住むところを追われ、けれど誇りはここにある。
これが結に効いてくる。うおー!上手い!
またね、荒川さんも読者の私も、東北人の気持ちなんか本当のところはわからないじゃないですか。
アイヌはこのあと更に大変な目にあっていくことを読者は(ヒーローズカムバック対象年齢の)知っている。ペクシに言わせた台詞は、あるいは和人の勝手な作り事なのかもしれない。
それでも、自分のルーツをモチーフにエールを送る。
それは最大限の歩み寄りだと思う。エンターテインメントたるべき少年漫画として。
考えたなあ、上手いなあ、迷ったろうなあ。
考えるとじわじわ来て、この話は私にとって大切なものになりそうです。
だから、トクさん登場見て、うお!原作が八軒父女体化かよさすが先端走ってるぜ!とか、じゃあの父に八軒の眼鏡かけてやれよ素直になるぜそうかそれがオチなのか?!とか、妄想たぎらせしたたらせてたのは、ナイショ。