今週のサンデー銀の匙
物語には、これは作者自身が反映されているのだろうな、と感じるキャラクターが居たりします。
鋼ではイズミ師匠が荒川弘の写し身ともいえるキャラでした。
厳しくて凄くておっかなくて、でもとても優しいひと。
そして銀の匙では。
私が思うに、ひいばあちゃんが荒川弘の写し身なのではないでしょうか!
なつかしいねえ。と、ほのぼのモードで語りつつ、その続きが屠殺しそこなった豚の血ミドロ話。
ひいばあちゃん、絶対、意図的に言ってるよね!
熊嵐検索するなとか言いつつ、検索してみてもいいのよ~という内心の声を隠していない、荒川弘先生と同じニオイを感じますよ!(笑)
皆を優しく見守り、大切なことを諭し、誰にも尊敬される。
しかし畜生どもをひと睨みで撃退するは、ひよっ子どもを昔話でびびらせるわ、実は最強のひいばあちゃん!
彼女も若い頃は相当バリバリだったに違いない!
そう、今の荒川弘のように!!!(爆笑)
本編は相変わらずの、のんびりしているようでみるみる進んでいってる。
グーとグーで格好良く拳合わせるかと思わせて、外す。
このテンポがね。すごく銀の匙だなあ!って思った。
かっこよく無い。予定調和じゃない。
でも何よりかっこよくて、あるべきものがあるべきところへ向かってる。
いつも少年漫画的な熱さに少しだけ距離をおき、でも何よりも少年漫画的な熱さを秘めている。
夕焼けの美しさ。
別に自分が見た景色じゃないのに、どこか懐かしい。
可笑くて笑いながら、かすかな切なさを感じる。
銀の匙はいい漫画だ。
ほんとうに、いい漫画だ。
ずっと一緒に読めてきて、私はすごーく幸せです。
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