別マガ アルスラーン戦記 感想
19ページ。
通常連載より6ページ減です。
作者ひとこと欄 「身内の入院が連続4件発生して、次は自分かもとびびってます。」
4件!!
療養中のご家族と、もしかしてあちらと、他にも?!
荒川弘先生はマッチョ体育会系なので、繊弱インドア系がついやっちゃう“病気ネタコミュニケーション”をしない方。
「次は自分かも」は、本当のお気持ちなのではないでしょうか。
3人目のお子さんもまだ1歳半。大変な毎日、先生、なにとぞご自愛くださいますよう。
来月号は表紙カラー。
嬉しいけど、お忙しいと思いますので、どうぞペン主線の薄塗り短時間カラーで。
先生ほんとはじっくり時間かけた絵も描きたいだろうな…。鋼でもアニメ無い間のコミックス表紙では背景とか凝ってて楽しそうだったし、銀匙も大勢のキャラを見開きいっぱいに描いた口絵とか楽しげで。
アル戦もいずれ、石造りの建物の美しい背景や、キャラわんさか絵とかが見れると思ってます。先は長いですので何年後かを楽しみに。
さて!切り替えていきましょう!
まずはアニメ特集ページです!
カラー4ページ。おっ今までで一番多いじゃないですか!
公式HPに出てるとおり、2クール目のOPがNICOタッチ、EDがカラフィナの発表。
そして新キャラデザの発表と、キャストのコメント。
ザンデが、もっとごっついゴリラを想像してたよ!
父親がアレだからどーすんのかなーと思ってたら、野心家の若者って感じですごい意外!眉と鼻を親子兄弟で似せるのは荒川先生の得意技(笑)
ラジェンドラはね、キャラデザの基本顔より、くずれた顔のが楽しみ(笑)
そしてジャスワント!!
なにそのイケメン!意外!ちょ、カプ話が盛り上がっちゃ(ピー)(先ほど不穏当というか腐適当な発言がございました。お耳汚しをお詫び申し上げます)
えーコホン。
荒川先生がきっと大好きな元気っ娘!かわいい!
いやー。良かったねえ男性ファンの皆様。
だってさ、アトレアキバで売れ筋は、アルスラーンとダリューンに並んで、ファランギースって言うじゃん?
そりゃそうよねえ、記念にひとつ…って思ったら、女性キャラは彼女しかいないですものねえ。
ていうか、主人公だからアルスラーンを1個買う、って、もしかして男性諸氏には厳しかったりします?!だって単独で1個持つにしちゃ、その可愛らしすぎるというか、誤解を招きかねないというか、いやその(笑)
ともかく!
女の子ですよ!
グッズもぜったいカワイイ。男性諸氏も選択肢ができた!(笑)
盗賊らしく頬にイレズミ入ってて、目は鋼のホークアイやランファンに似てる。
うっふふふ~♪活躍が楽しみです!
無双の宣伝記事。
いや、知ってたけどさ。でも改めて紙面で見ると笑っちゃうよ!
ナルサスの武器が絵筆ってやつに!
や、剣を持ってる絵もいちおう載ってるけどさ(笑)
エラムは弓。何故か跳んでますw
続いて、見開き2ページでアルスラーン小林裕介さんとダリューン細谷佳正さんの対談。
細谷「『えっダリューンなんですか?!』でした(笑)。もっと大ベテランの声優さんが演じられるのかなと」
「初めて漫画でダリューンを見たときの率直な第一印象は、『子安武人さんだ!』」
「僕の中では、子安さんが敵をバッタバッタと薙ぎ払っていました(笑)」
小林「監督から『あまり弱々しくしすぎないで』と」「第2話までは情けなくてもいいけど、それ以降は自分で物事を考え始めたので」
細谷「演技指導としては何故かアバウトな指示を受けることが多いです」「『ダリューンは母です。ナルサスは父です』や、『歌舞伎役者みたいな感じで』など」
小林「『ダリューンは母です』と聞いた時は僕も驚きました(笑)」
みたいな感じです。
気になる方は書店へダッシュ!(笑)
サイン色紙のほか、サインも台本も抽選でプレゼントだそう。第12章「騎士の忠誠」。お、どの辺りのサブタイトルだ?あの荒川版キャラデが素敵な渋い騎士かな?
アニメ誌でまた放映スケジュールチェックしなきゃ♪
本編です。
あらすじページでアルスラーン一行のキャラ解説が無いところで気付いてましたが。
今月はアルスラーン達は登場しませんでした…。ぐっすん。
でも!
くはあああっ!くそう何だよ可愛いじゃんか!(笑)ってコマが3つもあって、お得感満載です!
その1。
頬杖キシュワードとアズライール!
もー銀の匙がお休みだからって、アシさんアズライールの餌のトーンに力入れすぎ!(笑)ずらして重ねてさらに削ってるんじゃん?(笑)
そしてアル戦で一番アップに写ったアズライール。かわいい~♪
そしてキャストの安元さんをして「厳格な男。強い、強くあろうとしている男」と評されるキシュワードに、こんな風に頬杖付かせることができるのは、荒川弘先生、貴女しかいません!!(笑)
この頬杖でちょっと曲がった口元、この城壁をなぞる人差し指。
ここでね、読者は、キシュワードが嫌いになれなくなってしまう。
何気ない動作、気を許した空気。鬚が立派な見慣れぬ騎士が、自分と近しい存在になる。
そしてこの「鷹と仲良しの万騎長」が、ひとたび戦場に立ったとき、読者はその格好良さにズドーンと撃ち抜かれてしまうのですよ!
あー楽しみー!!
その2
イノケンティスとギスカールの兄弟(笑)
いやあ、あの田中芳樹先生が大得意な、悪役どもの陰険な会話劇を、荒川弘先生はこんなにも軽やかに!
このちょい前のページが素晴らしい!
別マガ買ってる方は雑誌の綴じ目をぐぃっと開いて見てください。624ページです。
膨大な台詞を画面に詰めつめに、絵よりフキダシの面積のほうが多い。
・・・ちょっと数えてみました。
概算ですが、なんと350文字!!すげえ!
少年漫画として、ここは各人の考え方の相違を表現できればいい。
ボダンの狂気はページめくり後の台詞があるので、こちらの台詞は読み飛ばされてもいいのです。
そのですね、膨大な台詞を処理する合間に、荒川先生お気に入りのおデブちゃんイノケンティス王のコメディが挟まってるもんだから、いやあもう、巧い!巧すぎる!!
台詞も、取捨の上で練られています。
「復讐」を「償い」に置き換えたのはグッジョブ。
原作では居なかったモンフェラートを従えるのもいい。ト書きで説明される「常識」を彼に語らせることで話にリズムができるし、何より、ギスカールが終始余裕のある態度に描ける。
そう、原作小説では追い込まれるギスカールが、荒川版では終始余裕。
態度も偉そう(笑)
これが荒川版の軽やかさの理由。
真正の悪役が優位に立つと読者は不安感を抱く。
立てないと読者は安心感を持つ。
ギスカールに、真正の悪役より優位な態度を保たせることで、読者は安心し、語られる陰湿さ凄惨さが薄まる。
そしてギスカールに信頼に似た感情を持つ。奴は敵だが嫌いじゃないな。
さあ、君も荒川マジックに嵌められた。もうギスカールを嫌いになれない!
もちろん田中原作のギスカールも、それはもう“嫌いになれない”キャラなのですが(笑)、その魅力(?)が滲み出てくるのはもうちょっと先なので(笑)
その3!
その2の次のページ!
二人の表情が(爆笑)
これはもう、引用するのもったいないんで写真は無し。
コミックスのお楽しみです!
特に原作既読組は、ブファッ!って噴いちゃいますからお茶飲みながら読まないように!(笑)
ほんっと、あの原作からこの絵を起こすって、荒川弘どんだけ!w
いやーアニメ版楽しみだわ~。荒川先生のコンテもらってたら絶対わかるね!逆に原作小説からコンテ起こしててもぜったい分かる!
ちなみにこのシーン、原作小説カッパノベルズの丹野忍先生の挿絵はこちら。
右側がギスカールです。
ね、荒川版でひっくり返った原作既読組の気持ち、分かるでしょ?(笑)
それから、退出したモンフェラートが回廊を歩いていてある人物を見下ろす、何気ないオリジナルシーンがあるのですが。
原作を知ってると、ああ、そういう意図ね。と。
描写を積み重ね、結果としてその場面を描く、という演出も着々と進行中です荒川弘版アルスラーン戦記。
そして、締めはタハミーネ。
これは、すごい!
荒川弘史上最高に「妖艶な美しさ」です!!!
目頭側のまぶたを細いペンで重ねるように描く。こういう描き方、荒川先生が使うの初めてなんじゃ?!
美女は苦手なんですよ~、とか言いながら、先生、研鑽してますね!
すばらしいです。
減ページであっても、よく練られたネーム、丁寧な絵がすばらしい、良い回でした!
私生活が大変なときは仕事に助けられることもある。仕事だって家庭だって面倒で辛いけど大切で楽しい。
どうぞ先生が楽しくお仕事できますように。
荒川先生大好き!
来月も楽しみにしています!