寝言は寝てから

荒川弘ファンのてきとうなおしゃべり。

別マガ アルスラーン戦記 読みました!

作品には、情景がある。

その作品を思うとき、一番に目に浮かぶ風景。

 

ハガレンなら、青空。

リゼンブールの広くて爽やかな青い空。遠くに雲が浮かんでて、緑の丘陵には遠くに白い羊がぽつぽつといて、草の匂いがして、白い太陽がまぶしい。

 

銀の匙なら、雪原。

広々とした白い景色。所々に針葉樹が黒々と立っている、寒いのにのんびりしてて深く呼吸ができるような。

 

そして、アルスラーン戦記なら、夕陽。

それは温かなオレンジ色で、大きな太陽がゆっくり沈んでいって、天頂は柔らかな紫色。

でも決して寂しくないの。不思議とワクワクした喜びがあるの。明日はもっと楽しい。そういう期待感で眺める、夕陽。

1巻1話、エトワールとともに城壁から落ちてゆくアルスラーンが、初めて目にした景色のように。

そして、今月号の、最後のコマの夕陽のように。

 

今月号は7巻の最終話。

コミックス派さん。期待してください。

原作派さん。期待してください。

期待してる。信頼してる。でもでも、あんなに皆が思い入れのある場面、先生はいったい、どうやって描くんだろう。先生なら絶対大丈夫と思っていたけど、ちょっぴり、ほんのちょっぴり、期待ほどじゃなくてもガッカリしないようにしよう、と予防線を張っていた、けれど。

 

おらあああ!!!

荒川弘はやっぱりすげー!

ほら見ろ!それ見ろ!誰だよ荒川先生は絵柄が素朴だし人物がサッパリしてるしもしかしたらアレかもだよね失望しないようにしないとねとか言ってたやつ!

私だよ!100人の私がいてそのうち一人はほんのりちょびっと思っていたよ!

でもな、残りの99人の私は! 荒川弘は、大勢の人たちの相互の関係性をさくさく鮮やかに描くけれど、でも、特別な、一人と一人との絆をこそ、とてつもなく、すごく、温かく、切なく、ぎゅっと、描けるんだ!絶対大丈夫だ!って言ってたんだよ!

ほらみろ!その通りじゃないか!

やったーわーい嬉しい泣ける……。

99人の私がドヤ顔で、1人の私はホッと安堵して、何度もこのページを見ています。

 

ああ、先生、これ、一発で出たのかなあ。

それとも、小説があってアニメがあって人々の様々なイメージがあって、でも自分のイメージは何だろうって何度も何度も反芻して、牛のように一旦消化したものももう一度咀嚼して飲み込んで考えて、そして、この絵にたどり着いたのかなあ。

なんとなく、なんとなく、この場面は後者のような気がする。

 

荒川弘先生は、キャラの生き様を描く人。

手。

視線。姿勢。表情。

間。

そしてセリフ。

 

バフマンおじいちゃんを大切に描いてくれてありがとう。

主従の関係に彼を思い出してくれてありがとう。

 

 

あと、アズライールが超!かわいいの!

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アズちゃんってば殿下と同じ方向見てるし、威嚇してるし、目を見合せてるし、そうかと思うと殿下のマントの房飾りを咥えて遊んでるし、殿下を慰めるように小さな声で鳴いたりとか、もう、かわいい。

ネズミ持ってくる場面、先々月のコミカルと、先月のシリアスと、同じなのにぜんぜん別の意味合いがあって、最高だった。

アズライールの本能の純粋さ。

それがアルスラーンの純粋さと呼応するところ。

 

ギーヴが相変わらずイケメンで飄々としながら殿下大好きでした(笑)

ナルサスが大貴族らしく優雅で、あと新衣装が素敵!お洋服が素敵なの嬉しい!

ジャスワントは7巻通して丁寧に描かれていて、でもこういうシリアスなキャラって先生イジるの好きだから、4コマ登場に期待しちゃう!w

 

元気で可愛いアルフリードが表紙の7巻は、5月9日発売です!!

 

期待していいよ!

期待していいから!!!