アニメアルスラーン戦記8感想追記!
アニメアル戦8良かったね!
おっ、荒川版と違う!と思ったとこ3つ。
アルスラーンが崖の上に身をさらすとき、脇に松明を置いてるとこ。
更にそれを蹴落とし武器にするアニメオリジナル演出、良かった!
でも、あんなに原作小説大好きな上江洲さん以下脚本スタッフが、
「青ざめた半月の光に身をさらして、アルスラーンがひとり馬を立て」
という美しい表現を、なんでアニメで再現しなかったの?
それは、アニメ版は原作小説・漫画と経過日数が違うから。
小説では10月16日がアトロパテネ大戦で、アルスラーンたちがバシュル山を降りるのが13日。どちらも半月で、ちょうど1ヶ月経ってる勘定。
1ヶ月も洞窟で何やってたの?は、昔からのツッコミどころで(というか、妄想のしどころ、と言うかw)、荒川先生はここに「剣の稽古」という答えのひとつを示してる。
その荒川版では、1巻最後のバシュル山の場面で高い位置に半月がある。
カーラーン戦は太めの三日月。
これが半月過ぎのアーモンド形なら原作どおりってとこだけど、それより少し早い時期と読める。
さて、アニメです。
エクバターナ攻城戦とアルスラーン一行とを同時に映していくので、あまり時間が空くと視聴者に違和感を抱かせてしまう。
そこで落城までの時間を短縮。
ギーヴとファランギースが出会うのは、アトロパテネから3週間弱。
細い上限の三日月。
この月は夕日を追って早々に沈むので、夜半から明け方にかけての戦闘では、空に月は無い。
ので、アルスラーンを照らすのは、松明の灯りになったのです。
うまいな!
ナルサスの「暦をまちがえた」をカットしたのは、この日数調整のためかも?って思うのはお人好しすぎかしら?(笑)
荒川版と違うその2
エラムが息を切らしている背中。
エラムは強い。
夜の森を一人で見回り不審者を弓で威嚇し、王都に潜入して言い寄ってきた兵士をサクっと殺しちゃえるほど強い。
でも、まだ少年。
だから荒川エラムの子どもらしさは、表情で描かれる。
敵を倒すとよっしゃ!と拳をにぎり、まともな寝床に嬉しそう。(4巻をお楽しみに!)。
台詞がなくても誰かの背景やコマの隅っこで、素直に感情を表情にのせている。
アニメでは、この背中で。
ナルサスや大人たちは1000人もの軍隊を相手にしても、余裕綽々でろくに汗もかかない。
でも、エラムは肩で息をする。
アルスラーンと同様に、エラムもまた未熟なんだ、って描いてるとこ、うまいな!って思いました!
違うその3。
ダリューンの笑み。
荒川弘のキャラは、戦闘中に笑わない。
笑うのは、その目的があってこそ。
エドの強気なニヤリ顔や、八軒の汗だらだらな情けない笑いは、己を鼓舞するために。
グリードの歯をむき出した嘲笑は敵を挑発するため。
バッカニアの豪快な笑いは部下を奮い立たせるため。
命のやりとりに愉悦を感じるキンブリーだけは己の感情のままに笑みを浮かべるけれど、彼以外は、その笑みを向ける相手が(自分を含めて)居ないとき、戦いの最中に笑わない。
それが、荒川弘のバトルシーンの硬質な手応えになっている。
ダリューンは武人。
強く、誇り高く、真っ直ぐな人間。
荒川弘なら、ぜったいこの表情は描かない。
だから面白い!
良く知ってる役者さんがぜんぜん別の演技をしてて、へえ!この人こういう表情もできるんだ!って新発見する感じ。
なんたってこの顔、カッコイイ!(笑)
にしても。
アニメーターさん、夕方アニメなのに夜の戦闘場面ばっかりだから、明度調整大変だなー。
そういえば前回のギーヴの戦いも地下だし、次回ダリューンVSヒルメスも夜だし、カシャーン城出るときも夜だし、これから3手に分かれる場面も夜ならペシャワール城内での戦いも夜じゃんか!
うわー夜ばっか!
さすが小説が原作。脳内展開するヴィジュアルには照明は要らないもんねえ。
ファランギースとギーヴの出会い、小説の夜から荒川版の夕方への変更は、アニメとしても助かったかも?!
そうそう、あの濃いモブ兵士の作監さんのツィートありました!
大人キャラはともかくアルスラーンが苦手だから…って、そんなこと仰らないで!
アルスラーンは美人が描ける方に回して、ぜひドヤ顔大人キャラをまた描いてくださいよ~。
さあ、明日は、どう見ても悪者です、なダリューンとナルサスの表情が見れるでしょうか?!
楽しみですー!
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見逃した方、もう一度見たい方はぜひ!