別マガ アルスラーン戦記 感想!
まずお知らせ!
今月の、一番かわいいーーーっ!って叫んだコマと、
一番、えっうっそ、やさしい……!って萌えたコマは。
写真載せてません!
だってコミックス買ったときの喜びを、残しておきたいんだもの!
ほんっと、今月は、読んだ直後に床ごろごろ転がってしまったw
もーね。まさか私が「ザンデ」でリアルタイム検索する日がくるとはね!
お馬鹿な大型犬、かわいいよっ!(笑)
そう、「(笑)」がつくけど、かわいいんだよう~!
そしてね。
彼単体でかわいいんじゃないの。
荒川弘の作品はいつもそう。単体でかわいい、単体でかっこいい、そういうのよりも。
誰かとの関係性で、かわいい。
それが荒川弘の魅力!
なんだけど!
単体でもかわいい。ヒトコマでもかわいい。そういうコマがありました。
こういうふうに、全力で「かわいいでしょ?」って描いてくれること、荒川先生滅多になくて、狂喜!
そう!
すでに別マガを読んだ皆さんはお分かりでしょう。
ページめくった右上。
目をキラキラさせた仔犬のような笑顔の、アルフリードちゃんですよー!
というわけで。
アニメ視聴組の皆様。
アルフリかわいいよね!のあなた。
べつにアルフリはフツーかな、のあなた。
アルフリってそーじゃないのよ、ほんとはもっと…!とモヤっていたあなた!
アニメ原作未接触・マンガだけ読んでますのあなたも!
5巻をぜひ!お楽しみに!
アルフリードほんっと可笑しくてカワイイから!期待値あらかじめアゲアゲで読んでも期待裏切られないから!!
と、前フリはこの程度にしまして。
まずは今月は扉絵があります!!!
画像が暗くて粗いのも、単行本で見たときの喜びを最大限にするための、私のささやかな心遣いです(うそです)(いつも写真悪くてごめんよー)
久しぶりに背景まで描かれた扉絵。
これ、3巻のラクダに乗るギーヴの扉絵以来の、背景まで書きこまれた絵ですよ!
あー先生ちょっと余裕できてきたんだなあ、こうして「もしも」のシーンを扉絵に描いて楽しめたんだ良かったなあ、って嬉しくなりました♪
私、先生のイラストは、動物が一緒に描かれてるか、食べてる(特にスイカ)のが好きv
絵が、楽しいっていうかワクワクしてる感じがあるの。
今回はトカゲが描き加えられているのが、とぼけた雰囲気があってイイv
もちろんシチュエーションも可笑しい(笑)
あの~、このトカゲもまた、ナルサスの絵の犠牲になるんでしょうか(笑)
そんで、このアオリ文句!
「佇む青年の筆がもたらす未来を 無垢な笑顔はまだ知らない!!」
上手い!上手いぞ!(笑)
コミックでは載らない、こういうアオリがね、雑誌派の楽しみなんですよ。わー嬉しい!
あと、右下に「あらすじも見逃すな」とあるとおり、あらすじページが復活してます!
私以外にもあのページを楽しみにしてた方がいたってことですね?わーいv だって編集さんの愛があふれてるんですものv
そうそう、編集さんの愛といえば。
「荒川先生のザンデって、喋るたびにフォント違う気がするから気持ちを全力で伝えようとしててホント可愛い\(^o^)/」ってツィートを拝見しまして。
ほんとだ!かわいい!
でね。
このフォント入れてくれるのも編集スタッフさんなわけですよ。
1話のときは、明朝っぽいの、それの太いの、ゴシック、で使い分けてたんだけど、だんだん種類増えてて。膨大な台詞をどうやって読みやすくできるか、すごい考えてくれてる気がします!
昔のマンガって、慣れるまで読み辛いじゃない?
あれって絵の古さより、コマ割とか視線誘導、そしてフォントの置き方が古いんだよね。
名作を再販するとき、フォント打ちなおしたらもっと良くなるのになー!って文庫とか読むとき思う。
で、逆に、フォントの選び方ひとつ取っても、技術が進化してるんだなあ!切り張りしてたのがPCで入れられるようになった分、そこに手間かけてもっと良いマンガを作ろうとしてるんだなあ、って感心しました!
さてさて。話をもどしまして。
しょっぱな、ナルサスのアクションです!
見開き2ページ!
この、前転から片腕ついて体勢を立て直す直前の体勢が、たまらなく格好いい!!
そんで、絶対に視線を外さないの。
それがバトルの緊迫感を維持してる。
もうさ、格好いいんですよ、ナルサスが。
いつも余裕綽々な男が全身で気配をさぐって戦う、けれどその合間にアルフリードを安心させる気の利いた台詞も忘れない。
惚れますよね。
そりゃあ、惚れますよね!
私、ナルサスはコメディ要員とカウントしてるんですが(ひどい)、でもこの格好良さ。
惚れますよ!!
けど、荒川弘先生も、やはり、コメディ要員としてカウントしてらっしゃいました(笑)
ぶひゃひゃひゃ!
もー、これほんと、ごく一部なんですよ!
雑誌の切り抜きもってって、このコマからこうで、ここのトーンが遊んでて、そんでこのマジな顔が面白すぎるんですよ!とヒトコマずつ指差して解説したい!(迷惑だ)
ここ田中先生の原作でも可笑しくって、えっあの天才ナルサスが(笑)、ってとこなの。
そうゆーコメディが大好きで大得意な荒川先生が、その楽しさを減じるはずがなく。
もーかわいい。可笑しくてかわいい~♪
あと、ナルサスが全力で逃げるとこの、「エド走り」も良かった!(笑)
あっそうそう。
ちょいグロい話になりますが、ハガレン読者はご存知のとおり、死後に焼いたら腕が伸びてて、焼け死んだら腕は曲がってます。←ノックス先生!
アトロパテネの壕で炎に包まれた兵は腕が上がってましたね。
さすが先生、その辺もぬかりない…。
そして、場面は移り、ザンデとヒルメスのシーン。
これです!
私が今月号で2番目に萌えたシーンです!
えっ、あのプライド高いヒルメスが。
失策を詫びるザンデに、むっちゃくっちゃ優しく接している……!
平身低頭するザンデ。これは普通。
で、ヒルメスがザンデに「もうよいと言っておる」と、膝を付いて!膝をついて!目線を下げて!!言っている!!!
「おぬしの情報の正しさが証明されたではないか」と、なぐさめて、失敗の中でも良いところをみつけて評価して。
そしてこのコマですよ。「引き続き期待しているぞザンデ」
肩ぽん。
肩ぽんーーーーー!!!
そりゃあもう、ザンデでなくても、ヒルメス殿下に忠誠誓っちゃいますよ!!!
ヒルメスはこれと同じ台詞を、3巻冒頭でも言ってます。
アルスラーンを逃したことを詫びるカーラーンに、「引き続き期待しておるぞ大将軍カーラーン」
あのときは、期待しているぞと言いつつ無言のプレッシャーをかけてた。
労をいたわったりとか全然なくて。
でもその後、、ヒルメス自身もダリューン・ナルサスと剣を交え、今は彼らの強さを知っている。
そして、いくら正統の王位をとりもどすためとはいえ、万騎長ひとり死に追いやっていて。
その息子が、だけど、自分を恨むどころか全力で忠誠を尽くして父親の部下を率いて戦ってくれるんだもん。
ザンデってごっついけどまだ19歳かハタチかそこらなんですよ。田中先生は歴史研究家だけあって1歳の差でもはっきりと年上・年下、と書くけども、荒川弘先生は必要が無いかぎり年齢を言わせない。でもヒルメスより若いというのは絵や雰囲気でわかる。
その、年下の武将に対し、王の度量というか優しさを示して。
うん。
荒川弘版だけ読んできたら、そうだよねー、ヒルメスほんとは悪い奴じゃないもんねーって、うんうん、って納得することでしょう。
でもね。
小説既読組は、ひっくり返ったと思うんですよ!
私はひっくり返ったよ!
だって、原作小説はさ。
「だが、カーラーンの息子が、父親ほどに経験を積んだ苦労人であったら、その笑い声にわずかな皮肉のひびきがこもっていることを、さとったにちがいない」
「パルスの正統な国王であるべきヒルメスが、自分より経験のすくない若者ひとりを部下にできるだけとは」
って、ヒルメスはザンデのこと、こいつしかいないから仕方無い、って感じなんですもん。
もちろん、カーラーンの遺族は自分が責任を持ってとりたててやろう、とか、傷は痛まぬか、とか、原作ヒルメスにも優しさはあるし、ザンデが意外と役に立って徐々に評価も上がるんだけど。
でもそれは、王から臣下への優しさなのね。
でも、荒川ヒルメスはそこから一歩踏み出している。
それと、原作ヒルメスと荒川ヒルメスの一番大きな違いは、「ひがみ」の有無。
アルスラーンが他国もうらやむ両雄を配下にしていることについて「不公平ではないか」とは、荒川ヒルメスは、思わない。
与えられた条件に不満を言わない。
それが強さにつながってゆく。
もちろん田中先生のオリジナルなヒルメスも、複雑な心情がキャラをひきたてるし、王政への皮肉に満ちた地文とあいまって魅力的です。
それと、荒川先生はやっぱり真っ直ぐで、田中先生はやっぱりヒネてるな、思いました!(笑)。
あっどっちも褒め言葉ですよ!田中芳樹先生はシャイな笑顔と痛烈な皮肉とオイオイな発言あっての田中芳樹ですから!←ほんとに褒めてるのかw
さてさて。
それでですね。
この次のページが!
更なる驚きだったのですよ!
ヒルメスが、まさかの「気安い動作」を。まるで心を許したかのようなさりげない動作に、私はひっくり返ったまま床を転げ回りました!!
(だからこのコマは写真載せてません!)
え、ヒルメス、あんた、そんな風に人と接することできるんだ。もっとすごく頑なだと思ってた。
つか、あの動作もしかして無意識なんじゃ。
後から気付いて、使者の前であれは威厳ある振る舞いではなかったかもしれん、とか反省してたら、むっちゃ、萌える……!!!
ああその。
ここはね。期待しないでね。
ふつうの1コマだから。
ふつうの1コマなんだけども、私はひっくり返って転がりました。ええ。はい。
ほんっと今月号は良かった!
はつらつとして可愛いアルフリ、カッコイイのに顔くずれまくりのナルサス。
うるさいけど忠実で憎めない大型犬と、意外にも優しい飼い主。
あーかわいい。
ほんとかわいい。
それから、目次ページの作者ひとこと。
荒川弘先生の番で
「娘がベイダー卿の絵を嬉しそうに描いている。暗黒面に落ちたか…。」
わー娘さんさすが!まだ4歳とかですよね?
先生、B級映画の教育が更に行き届いてるじゃないですか!(笑)
お正月には家族でスターウォーズ観れますように♪
さあ!来月はルシタニア勢でしょうか?それともちょこっとアルスラーン側を映してくれるかな?
アルスラーンたちの場面は台詞までほぼ原作どおりに拾うけど、大人たちの陰険漫才はぎゅぎゅっと圧縮、その圧縮技もまた楽しみなので、もうどの場面が来ても楽しくてしかたない!
でも私はやっぱり、キャラが仲良しだと幸せなので、今月はほんと幸せでした!!